看護師が終末期ケア専門士の資格を取得するメリットは?

看護師が終末期ケア専門士の資格を取って、本当に現場で役に立つの?
転職やキャリアアップに本当に役立つの?

そう感じている方は少なくありません。

近年、高齢化の進行に伴って、終末期ケアの重要性がますます高まっています。
医療・介護の現場では、患者さんやご家族とどう向き合うかが、看護師に強く求められる時代になっています。

そうした背景の中で、終末期ケアに関する知識とスキルを体系的に学べる手段として、「終末期ケア専門士」の資格が注目されるようになりました。

この記事では、看護師がこの資格を取ることでどのような現場メリットがあるのか転職やキャリア形成にどのように活かせるのかを、わかりやすくお伝えしていきます。

看護師が終末期ケア専門士を取得する主なメリット

  1. 終末期ケアの質が高まり、信頼につながる
  2. 終末期ケアを重視する職場への転職時にプラス評価される
  3. 学習姿勢や専門性が、キャリアパスに影響する可能性も
  4. 対人スキルや感情ケアの力が磨かれる

以下、それぞれ詳しく解説します。

1. 終末期ケアの質が高まり、信頼につながる

終末期ケアでは、患者さんの身体的・精神的苦痛への対応だけでなく、ご家族への配慮やチーム連携など、総合的な判断が求められます。

終末期ケア専門士の学習を通して以下のようなスキルを体系的に学べます。

  • 痛みや呼吸困難などの症状緩和の基礎
  • 意思決定支援やACPに関する知識
  • ご家族の心理的サポートやグリーフケア
  • 医師や多職種との円滑な連携方法

こうした知識を活用することで、日々のケアに自信が持てるようになり、職場内での信頼につながる可能性が高まります

2. 終末期ケアを重視する職場への転職時にプラス評価される

近年、在宅ホスピスや緩和ケア病棟をはじめとする終末期医療に力を入れる施設が増えています。
このような施設では、

  • 患者・家族と向き合う姿勢
  • 精神的サポートを含めたケア経験
  • 看取りの場での冷静な対応力

などが評価の対象になりやすく、終末期ケア専門士の資格があることでプラス評価につながるケースもあります

ただし、すべての医療機関で一律に評価されるわけではなく、地域差や施設ごとの方針によって異なる点に注意が必要です。

終末期ケアの経験や資格を活かせる職場を探している方は、看護師専門の転職サイトを活用してみるのもおすすめです。

3. 学習姿勢や専門性が、キャリアパスに影響する可能性も

看護職において、専門性の高さや学び続ける姿勢は重要視されることがあります。
「終末期ケア専門士」のような資格は、職場によっては以下のような点で評価対象になることがあります:

  • 外部研修参加の優遇
  • プリセプターやチームリーダーとしての登用
  • 異動希望時の参考資料

もちろん、これらは職場の人事制度や上司の方針によって変わるため一概には言えませんが、「終末期ケアに関心を持ち、学びを深めている」という点がプラスに働く可能性はあります。

4. 対人スキルや感情ケアの力が磨かれる

終末期ケアでは、患者さんやご家族の不安・悲しみと向き合う力が求められます。

資格取得を通じて、

  • 感情の動きに寄り添う技術
  • 状況に応じた声かけや傾聴の姿勢
  • チーム内でのコミュニケーションの取り方

といった対人関係スキルの向上が期待できます

これらのスキルは、終末期ケア以外の場面でも役立つため、看護全体の質向上にもつながるでしょう。

終末期ケア専門士の試験の概要と難易度

終末期ケア専門士の試験は、全国各地の試験センターでCBT方式(会場のパソコンを使用した試験)で実施されます。

  • 試験時期:毎年10月ごろ
  • 試験形式:CBT(会場のパソコンで試験)
  • 試験時間:90分/選択式90問
  • 会場:全国300か所以上の試験センター
  • 合格率:60%~70%程度
  • 出題範囲:公式テキスト+時事問題(過去問の公開なし)
  • 受験資格:看護師など指定の免許での実務経験が2年以上

CBT方式の採用により、受験者は希望する会場と日時を選択できます。合格率は60〜70%程度で推移しており、しっかりとした準備があれば合格できますが、出題範囲が広いため、計画的な学習が必要です。

終末期ケア専門士の資格取得までの流れ

終末期ケア専門士の資格取得は、次のような流れで進みます。

  1. 受験申請(3月下旬~9月下旬)
  2. 試験会場予約(8月中旬~)
  3. 試験受験(10月、90分)
  4. 合格発表(11月)
  5. 合格後の登録で資格取得

合格発表は11月に行われ、合格者は登録手続き(登録料11,000円)を経て正式に資格を取得できます。

終末期ケア専門士の受験資格と費用

  • 対象:看護師や准看護師を含む医療・福祉系資格保持者
  • 実務経験:2年以上(看取り経験は不要)
  • 受験料:11,000円
  • 合格後の登録料:11,000円
  • 更新料(5年ごと):5,500円

資格の有効期間は5年間で、更新にはeラーニングの受講やアプリでの単位取得が必要です。

資格の更新には費用がかかりますが、資格更新システム「ココリンク」に登録している場合は、無料で更新できます

ココリンク加入者は資格更新費用が原則免除となります。
ただし、ココリンク未加入者は更新時に更新費用(5,500円)が必要です。

日本終末期ケア協会(資格更新システム「ココリンク」について)

終末期ケア専門士の試験範囲

Ⅰ.概論

1.生と死

2.終末期に関する定義と概念

3.全人的苦痛

4.看取りを取り巻く状況

Ⅱ.終末期におけるチームケア

1.終末期におけるチームケア

2.チームを成長させるカンファレンス

Ⅲ.日常生活を支えるケア

1.加齢に伴う変化

2.コミュニケーションを支えるケア

3.食を支えるケア

4.終末期の栄養管理・栄養ケア

5.口腔ケア

6.排泄ケア

7.褥瘡ケア

8.終末期リハビリテーション

Ⅳ.身体症状とケア

1.痛みの治療とケア

2.呼吸困難の治療とケア

3.消化器症状の治療とケア

4.全身倦怠感

5.浮腫の治療とケア

6.せん妄への治療とケア

7.不眠の治療とケア

8.抑うつ状態の治療とケア

Ⅴ.意思決定支援

1.意思決定支援

Ⅵ.家族ケア

1.家族ケア

Ⅶ.スピリチュアルケア

1.スピリチュアルケア

Ⅷ.グリーフケア

1.グリーフケア

Ⅸ.看取り期のケア

1.看取りケアの実際

2.死亡確認と死亡診断書

3.エンゼルケア

Ⅹ.終末期を取り巻く社会資源

1.終末期を支える法制度

2.地域における終末期ケア

Ⅺ.疾患別終末期ケア

1.悪性腫瘍の終末期ケア

2.認知症の終末期ケア

3.脳血管障害の終末期ケア

4.慢性閉塞性肺疾患の終末期ケア

5.心不全の終末期ケア

6.腎不全の終末期ケア

7.神経難病の終末期ケア

8.肺炎の終末期ケア

9.老衰の看取りケア

日本終末期ケア協会

過去問は入手できないので、以下で紹介している予想問題集がおすすめです。

終末期ケア専門士の試験対策と効率的な勉強方法

勉強法に悩む方も多いかもしれませんが、まずは、
「問題集(アプリ付き)を中心に繰り返し解く → わからない部分を公式テキストで補う」
というシンプルな方法から始めるのがおすすめです。

終末期ケア専門士公式テキスト

学習効率を上げて合格を目指したい方には下記の予想問題集がおすすめです。

終末期ケア専門士受験必修予想問題集2025年度版【アプリ付】 |本 | 通販 | Amazon

問題集に付いてくるスマホアプリを活用すれば移動中にも学習しやすいです。

終末期ケア専門士の試験は、出題範囲が広く、合格率も例年60%~70%とやや難易度が高めです。

実際に受験した人の中には、下記レビューのように「試験代が高いからこそ一発合格を目指したい」と考えて、時間をかけて取り組んだという声がありますので参考にしていただければと思います。

★★★★☆ 5つ星のうち4.0

この1冊と公式テキストで合格

初めて終末期ケア専門士を受験し、この1冊と公式テキストで合格することができました。

中身は穴埋め問題と巻末に予想問題集(90問が2セット。過去問ではありません)となっています。

私の場合、予想問題集を解きながら分からない部分は公式テキストで調べながら繰り返し学習をしていきました。スマホアプリも付いていますので、出先で本がない時などは便利に活用できると思います(アプリの内容は本の予想問題集と同じ物です)。

本試験は合格率が60%台で推移していますので、そこそこ勉強しないと合格しづらいですが試験代が高いので1発で合格するためにも、ある程度学習時間をかけた方が良いと思いました。

終末期ケア専門士受験必修予想問題集2025年度版【アプリ付】 |本 | 通販 | Amazon 

また、運営元のHPでは予想問題集の購入者のうち90%が合格というデータが公表されています。

昨年度版の予想問題集を購入された方のうち、なんと90%が合格!

受験を考えている方、昨年度版からさらに精度を上げた、最新2025年度版の「終末期ケア専門士受験必修予想問題集」はいかがでしょうか?

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動画学習の方が頭に入りやすいという方には、一般社団法人日本終末期ケア協会が開催している「終末期ケア専門士 試験対策WEB講習会」も選択肢のひとつです。

終末期ケア専門士試験対策WEB講習会について

まとめ

高齢化が進む中、終末期ケアに関するニーズは今後さらに広がっていくと予想されます。

資格を取得することで、

  1. 終末期ケアの質が高まり、信頼につながる
  2. 終末期ケアを重視する職場への転職時にプラス評価される
  3. 学習姿勢や専門性が、キャリアパスに影響する可能性も
  4. 対人スキルや感情ケアの力が磨かれる

というメリットが得られます。

転職も視野に入れている方は、 看護師専門の転職サイトで自分に合った働き方を探してみるのもおすすめです。

あなたのこれまでの経験が、これからのキャリアにしっかりと活かされますように。

Q&A

終末期ケア専門士試験の過去問は公開されていますか?

公開されていません。代わりに、公式テキストに準拠した予想問題集が市販されています。過去にこの問題集を活用した受験者の合格率は90%に達したという実績もあり、効率的な試験対策として有効です。

終末期ケア専門士の資格を取得しても意味ない?

そのように感じる方もいるかもしれませんが、資格を通して得られる知識や経験は、患者さんやご家族へのケアの質を高めるだけでなく、自分自身の成長や自信にもつながります。転職活動でも専門性を示せるアピール材料になり、将来的に希望の働き方を実現しやすくなるというメリットもあります。

終末期ケア専門士試験の勉強時間はどれぐらいかかりますか?

個人差はありますが、実際の受験者の声としては「3か月前から、1日1時間ほどの勉強で合格できた」という例もあります。中には1ヶ月半に詰め込んで合格したという声もありますが、余裕を持って勉強時間を確保することをおすすめします。
限られた時間で効率的に対策するには、通勤中や休日にスマホアプリや問題集を活用するのがおすすめです。